鳥取県立図書館が「文字・活字文化推進大賞」を受賞

鳥取県立図書館が今年度の「文字・活字文化推進大賞」を受賞し、2024年11月1日に東京で表彰状などの贈呈式が行われた。

今年度で17回目となるこの賞は、文字・活字文化振興に貢献した団体や個人を顕彰するもので、東京出版販売株式会社(現・株式会社トーハン)元社長・高橋松之助氏と夫人リウ氏の遺産である、株式会社トーハンの株式の配当金をもとに運営されており、公益財団法人高橋松之助記念顕彰財団によって毎年実施されている。

公共図書館は通常、東京の専門業者に本を発注することが多いが、鳥取県立図書館は、1990年の開館当初から蔵書のほとんどを複数の地元書店から購入する取り組みを進めている。これは「鳥取方式」といわれ、県内の大小書店が持ち込んだ本の中から司書が見計らいで購入する本を選んでいる。山陰中央新報の記事(2024.12.4)によると、年間約1億円分のほとんどを地元書店から購入しているという。

リアル書店の減少が危惧され、全国でも書店のない自治体が増加する中で、図書館が購入する本の予算は大きい。地元からの本の購入がもっと普及すれば書店にとっては定期的に大口の注文が見込まれることになる。

今回の受賞を心から喜びたい。